こんばんは、Local Tourist(ロカツリ)です。
今夜も独り言に付き合ってくれるみなさん、ありがとう
最大の娯楽ともいえる本屋さんで今日普段立ち寄らないコーナーへと立ち寄った時に見つけたこの一冊
『こじらせ恋愛美術館』 ナカムラクノ著
面白そうと手に取ってぺらぺら~とめくっていくとまずは、こじらせ恋愛診断!が出てくる。
「情熱恋愛、趣味恋愛、肉体的恋愛、虚栄恋愛」と4種類
私は・・・「肉体的恋愛」型
「肉体的恋愛」型・・・官能的な造形美を追求し激しい恋愛を繰り返したロダン、娼館通いにハマりすぎたロートレックなど。
”芸術を歴史の流れや概念で読み解くことは多い。しかし、そのような視点で見落としがちなのが、実は最も重要な起爆剤とは、芸術家の人生における「恋愛体験」なのだということだ”
このはじめに書かれた文を読んで( ゚д゚)ハッ!としました。
完成されたものを単純に、「美しい」「幻想的」「奇抜」と表現することは簡単でも、作品の背景には一人の人生物語があるんだということ。
そのプロセスには、ひとりひとりの『時間』、『孤独』、『想い』が込められていること。
それも今回は『愛』という一人では決して得られない巨大なエネルギー。※自己愛は除く。
偉大なる芸術家も音楽家もみんな地球人で普通に人間をしてて、『愛』を経験し、たった一人の為に想う気持ちをカタチにする。
それがたまたま名作と呼ばれたのではないかと私は思う。
もちろん生まれ持った才能・培われた経験や技術は大事、
でももし、みんなに好かれようとして創られた作品であれば、人の心を打たなかったかもしれない。
それは、きっと音楽も小説も映画でもこの世に生まれた数々の作品すべてに共通するものだと思う。
ただ、愛する人に気づいてほしい・愛した記憶を残したい・苦しみからの解放と『愛』からはあらゆる感情が生まれるけど、これほど喜怒哀楽をいろんな視点から味わえるモノはこの世で『愛』以外ないんじゃないかな。
人を愛するというのは、その人の為に傷つく覚悟があるか。覚悟の表れ・集大成のようにも思える。
ひとりのたった一人の誰かに向けられた一つの想いに、誰かが共感をする。その共感が輪となって広がって結果名作と評される。
名作は人から得た共感の数なのかもしれない。
どこかで、読んだことあるけれど、偉人・有名人は自分とは違う世界にいると思いがちだが、本当は誰もが泥臭くて・欲深くて・人間臭いということ。
愛を欲し、愛を恐れ、愛を与える。
本書の登場人物の物語の中でも印象深く残ったのが、ロダンを創り、ロダンに破壊された悲劇の彫刻家『カミーユ・クローデル』と妻の恋人は僕の恋人『アルベルト・ジャコメッティ』のこじらせ恋愛。
当の本人だったら、全て投げ出して消えてしまいたくなったと思う。
少し省略しますが、アルベルト・ジャコメッティの章では、愛する妻と愛す日本人哲学者は妻の恋人と3人の後任恋愛に触れている。
悩んだ末の三角関係なのだろうか、3人が愛し合う(全員が公認)という関係を大切にしていた。というもの。
その日本人哲学者矢内原がモデルを務めた日数は、5年間で合計230日。
きっと矢内さんと過ごした5年間はジャコメッティの人生にとって最も豊かな時間だったに違いない。
そう著者のナカムラさんは締めくる。
結果的に彼らは芸術によって助けられたのかもしれない。
そうするしか『愛』の苦しみから逃れられることも、『愛』を伝える事もできなかったのかもしれない。
今では、表現の自由でインターネットというプラットフォームで表現する選択肢が増えた。
この世は『愛』で溢れている。
『愛』は思考を変え、行動を変え、人生を変え、やがて世界を変えることもできると思う。
私もこうして『愛』を原動力にこうして想いを綴っている。
言葉を届けたい人が同じ空の下にいる。
そう想えるだけで私は芸術家の仲間入りなのかもしれない。(笑)
独り言に付き合ってくれて、ありがとう。
おやすみなさい。お疲れ様