心に響き続ける言葉、私にとっての”本日は、お日柄もよく。”

こんばんは、Local Tourist(ロカツリ)です。

今夜も独り言に付き合ってくれるみなさん、ありがとう

春真っ盛りの中、私はまた新たな人生への一歩を踏み出しました。

短い間お世話になってた所を離れ、ふわっと今を楽しんでいるところです。

みなさん、心に残るスピーチはございますか?

世の中にはどのように順序良く話をしてと聴く・話す方法を教えてくれる本が山ほど本屋さんでも並んでいます。

私も会社員時代はちゃんとシンプルに伝えなきゃ!と思って伝え下手であることから、そういった本を買っては勉強したものです。

ただ、ちゃんと伝えなきゃと力むほど相手に伝わらなかったり、大事なことではあるけど、自分の言葉ではない感じがして違和感があったりもしました。

そこは仕事とプライベートとの違いでもあるんですけどね。

数多く有名なスピーチのなかでも、世界的に有名なのがイギリスの故・エリザベス女王のクリスマススピーチ。

女王のスピーチを題材としたドキュメンタリーを観た事があるのですが、

1932年のクリスマスに女王の祖父であるジョージ5世は世界で初めて無線で王室スピーチを行い、女王はその伝統を受け継いで父であるジョージ6世が使っていた机から最初の演説を行ったそうです。

そのなかでも、私はこのスピーチに胸を撃たれました。

 コロナ禍で行われた異例のスピーチ。英文と和訳を載せさせていただきます。

英語全文https://www.englishclub.com/efl/jo/discussion/the-queens-coronavirus-broadcast-we-will-meet-again/より。

[00:12] I’m speaking to you at what I know is an increasingly challenging time, a time of disruption in the life of our country, a disruption that has brought grief to some, financial difficulties to many, and enormous changes to the daily lives of us all. I want to thank everyone on the NHS frontline, as well as care workers and those carrying out essential roles who selflessly continue their day-to-day duties outside the home in support of us all. I’m sure the nation will join me in assuring you that what you do is appreciated, and every hour of your hard work brings us closer to a return to more normal times. I also want to thank those of you who are staying at home, thereby helping to protect the vulnerable, and sparing many families the pain already felt by those who have lost loved ones.

[01:18] Together we are tackling this disease, and I want to reassure you that if we remain united and resolute, then we will overcome it. I hope in the years to come everyone will be able to take pride in how they responded to this challenge, and those who come after us will say the Britons of this generation were as strong as any, that the attributes of self-discipline, of quiet, good-humoured resolve, and of fellow feeling still characterise this country. The pride in who we are is not a part of our past, it defines our present and our future.

[02:07] The moments when the United Kingdom has come together to applaud its care and essential workers will be remembered as an expression of our national spirit, and its symbol will be the rainbows drawn by children. Across the Commonwealth and around the world, we have seen heartwarming stories of people coming together to help others, be it through delivering food parcels and medicines, checking on neighbours, or converting businesses to help the relief effort. And though self-isolating may at times be hard, many people of all faiths and of none are discovering that it presents an opportunity to slow down, pause and reflect in prayer or meditation.

[03:02] It reminds me of the very first broadcast I made in 1940, helped by my sister. We as children spoke from here at Windsor to children who had been evacuated from their homes and sent away for their own safety. Today, once again, many will feel a painful sense of separation from their loved ones, but now as then, we know deep down that it is the right thing to do. While we have faced challenges before, this one is different. This time we join with all nations across the globe in a common endeavour. Using the great advances of science and our instinctive compassion to heal, we will succeed, and that success will belong to every one of us. We should take comfort that while we may have more still to endure, better days will return. We will be with our friends again. We will be with our families again. We will meet again. But for now, I send my thanks and warmest good wishes to you all.

全文はこちら。https://www.harpersbazaar.com/jp/celebrity/celebrity-news/a32046871/queen-coronavirus-speech-200406-hns/ ←引用先

「現在の危機的な状況に直面しているみなさんに、私からお話をしたいと思います。この国では現在、国民生活に混乱が生じ、一部の人々に悲しみをもたらし、また多くの人に経済的困難をもたらすなど、日常生活に大きな影響が出ています。

私はNHS(国民保健サービス)の最前線にいる人々やケアワーカー、そして献身的に日々の仕事を続けて私たちを支えてくださっている人たちに感謝したいと思います。あなた方の仕事が高く評価され、その懸命な努力が刻一刻と私たちを普通の生活に近付けていることを、国全体が保証してくれていると確信しています。

また、家にとどまって弱者を守り、多くの家族を助け、愛する誰かを失ってしまった人たちが感じている痛みを和らげてくれている方々にも感謝したいと思います。私たちは共にこの病気と闘っています。もし私たちが団結して毅然とした態度を貫けば、この危機を克服できるでしょう。ですから、みなさんに安心していただきたいのです。

そしていつか、この困難をいかにして乗り越えたのかということを誇りに思っていただきたいと思います。私たちの後の世代の人々は、この世代のイギリス人は他のどの世代よりも強かったと語るでしょう。自制心、静かでユーモアに富んだ精神、仲間意識といったものは、今でもこの国の特徴です。私たちが何者であるかという誇りは、過去の一部ではなく、現在と未来を定義するものなのです。

イギリスが団結して、自国のケアと暮らしに必要不可欠な労働者たちに拍手を贈った瞬間は、我が国の精神の表れとして記憶されるでしょう。そしてそのシンボルは、子供たちが描いた虹です。

私たちはイギリス連邦中、そして世界中で人々が一緒になって他の人たちを助けているという心温まる話を見てきました。それは、食料品の小包や薬を配達したり、近所の人たちの様子を確認したり、救助活動をするために企業活動を変化させたりすることです。

自主隔離は時として困難なこともありますが、あらゆる信仰の多くの人々、そして誰もが、自主隔離が祈りや瞑想の速度をゆったりとさせ、間をおいてよく考える機会を与えてくれることに気付きつつあります。

1940年に、妹に手伝ってもらって初めて作った映像を思い出します。当時子供だった私たちはここウィンザー城から、自分たちの安全のために疎開してきた子供たちに向けて話をしました。今日もまた、多くの人が愛する人との切ない別れを感じるでしょう。しかし今、私たちは心の底からそれが正しいことだということを知っているのです。

私たちはこれまでにも困難に直面してきましたが、今回は違います。今回の私たちは科学の偉大な進歩と本能的な癒しへの思いやりを武器に、世界中の全ての国が共通の取り組みに挑んでいるのです。私たちは成功するでしょうし、その成功は私たち全員のものになるでしょう。

我慢するべきことはまだあるかもしれませんが、より良い日が戻ってきます。私たちは再び友達に会うことができ、再び家族と一緒に過ごすことができるでしょう。私もいつかまたみなさんにお目にかかると思います。

でも今のところは、感謝の意と心からのお祈りをお伝えしたいと思います」

日本語と英語では雰囲気が異なるので、どちらも載せましたが、英文のwe will meet againで私は泣きました。

誰かのスピーチを聴いて泣いたのは初めてで、エリザベス女王もスピーチの原稿をフィリップ国王に生前直してもらっていた等と夫婦にとっても大事な共同作業・想い出なんだと思うと胸いっぱいになてしまいました。

全国民を想い、愛を込めた一年に一度の言葉、素敵なクリスマスプレゼント。イギリス国民が女王を愛する気持ちが私にもわかるように思えます。

私も何度か人前で話をする機会を与えてもらったことがあります。学生時代の英語弁論大会、歌唱大会、プレゼンと形は様々ですが、人前に出るのは嫌いではない方です。

大学時代よくTEDTalkを鑑賞してたのですが、いつか私もTEDTalkに出たい。大勢の前で演説を行いたい。と近年想うようになって、不思議と聴きたいと言ってくれる人も周りにいるので、やる気に満ち溢れてます。(笑)

親友からも結婚式のスピーチをしてほしい。と何年も前から約束をしてて、泣かないか心配だと思いながらも、その日を心待ちにしているところです。

そして、数日前。大勢ではなくとも、お世話になった方々の前でお別れの挨拶をしました。

原稿を用意したものの、最後の瞬間まで、話をするか正直迷っていました。

ありきたりな言葉を並べて1分で終わらせるか。とも考えましたが、最後こそ自分の言葉で伝えよう。と心に決めて皆さんに想いを泣かずに伝えました。

短いながらも私にも感じたことはあって、伝えたい言葉があって、しない選択もできるけど、私は伝えたい想いを優先させました。

その時思い浮かんだのが、TEDTalkで観たある結婚式のスピーチのエピソードと本日のタイトルでもある”本日は、お日柄もよく。”のドラマでした。

本日は、お日柄もよく。は詳しく説明いたしませんが、スピーチで感動した主人公が素晴らしいスピーチができるまで奮闘するお話です。

結婚式のスピーチのエピソードについて簡潔にですが、完璧な原稿のようなスピーチとつたない言葉で決して100点ではないスピーチでありながら想いが籠っているスピーチとどちらが胸を撃たれるか。といった話でした。

私はこのエピソードを胸に、直感的に心からすらすら出てきた言葉をそのまま原稿にして読みました。

大先輩たちの前でお話することから緊張で震えたけど、心から伝えたい言葉を大勢の人前で伝えることって滅多にあるものではありません。

結果として私の言葉も皆さんの心に届いたようでした。それが本当に嬉しかったです。

自分の言葉を信じてよかった。と思えて、5分くらいで書き終えた原稿でありながら、原稿をもらいたいと言ってくれた人もいたほど。

少しだけエリザベス女王の気持ちになりました。(笑)

自画自賛したい訳ではなく、この気持ちを忘れずにこれからもおぼつかなくても自分の心に正直でいよう。そうあらためて誓った瞬間です。

言葉が人の心に残り続けるのであれば、少しでも多く素敵な言葉を紡いでいきたい。みなさんも、そう思いませんか?

読んでるみなさんの心にも、この言葉たちがちょぴっと響いてくれてたら嬉しいです。

独り言に付き合ってくれて、ありがとう。

おやすみなさい。お疲れ様

By Local Tourist(ロカツリ)

Hello, I am the writer of this blog. Local but at the same time im a tourist too! :D

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